国際コンテナ戦略港湾
国土交通省は、「国際コンテナ戦略港湾」に、阪神港と京浜港を選定しました。
予算の重点配分により、この2港を2020年を目処に、国際コンテナハブ港にする計画です。

国土交通省 報道発表資料:「国際コンテナ戦略港湾検討委員会」の概要について
国土交通省 報道発表資料:国際コンテナ戦略港湾の選定結果について

応募した4港は、1000点満点で評価され、阪神港769点、京浜港729点、伊勢湾553点、北部九州港湾277点でした。

阪神港は、目標、広域的な集荷、戦略的な経営の点で評価が高く、世界と国益を見据えたビジョンの必要性が再確認されました。

阪神港の計画書の1ページ。


日本の地方港湾、地方空港の整備は、周辺国の港湾と空港のハブ化に”寄与”しました。
日本の地方港湾・空港から、釜山港や仁川空港に貨物・旅客が集まり、そして世界へとの流れ。
こうして、日本の世界的地位は低下し、産業衰退・国力低下につながり、国民の生活は苦しくなるわけです。

東洋一のコンテナ港であったはずの神戸港の衰退も、震災からの復興と新時代への対応のための重点的な投資を怠ったことに原因があります。神戸市は、空港と作るのではなく、港湾に力を注ぐべきであるわけです。

空港も同じで、国内線の関空集約により、国際線需要も高まり、国際路線が増え、更に便利になる。
この役割を日本の税金を使って、韓国に与えたのが、日本の空港整備政策でした。
国際空港たるもの、駅のように街の中心部にあるのに価値があるのではなく、より多くの世界中の都市とつながっていることに価値があるのです。

もちろん、大阪空港(伊丹)や神戸空港が不要というわけでありません。国内線の需要は高い。
ただ、国内線の需要というのは、”国際空港”に行くためのものも多いということを忘れてはいけません。
つまり、国内線が大阪空港に集約すると、利用者も、国家戦略としても、不利益が甚大なわけです。
適切な路線と本数の配置と、利用者の使い分けが必要、それを実現するための方策や整備が必要なわけです。

このような「モノの役割を適切に判断」や「適材適所」という考え方が、政府や国民に欠けているのではないでしょうか。

でなければ、不毛な政策や議論がいつまでも続くはずはないのです。
日本がここまで危機的状況に向かうこともないわけです。

# by nakano-shima | 2010-08-07 12:30 | ニュース | Trackback | Comments(2)
大阪の明治大正建築
『明治大正建築写真聚覧』 建築学会、昭和11年(1936年)出版

明治元年(1868年)から大正15年(1926年)までに竣工した250作品の写真集。
日本建築学会デジタルアーカイブスで見ることができるます。リンク

このうち大阪の建築を抜き出して紹介します。

◆002 造幣寮(後、造幣局) @川崎、設計:ウォートルス、明治4年竣工、昭和2年4月取り壊し(旧造幣寮鋳造所正面玄関として保存)


◇003 泉布観 @川崎、設計:ウォートルス、明治4年竣工


◆023 大阪府庁(後、大阪府立工業奨励館) @江之子島、明治7年竣工、空襲で焼失


◆084 第一国立銀行大阪支店 @高麗橋、設計:辰野金吾/清水釘吉、明治24年竣工、現存せず


◆090 大阪郵便電信局(大阪中央郵便局) @中之島、設計:佐立七次郎/中島泉次郎、明治25年竣工、現存せず


◆121 大阪停車場 @梅田、設計:吉井茂則、明治32年竣工、昭和10年取り壊し


◆122 大阪控訴院 @北区若松町、設計:河合浩蔵、明治33年竣工、明治42年7月31日焼失


◆125 日本生命保険会社 @今橋、設計:関野貞、明治34年竣工、現存せず


◇128 日本銀行大阪支店 @中之島、設計:辰野金吾/葛西萬司/長野宇平治、明治36年竣工


◇130 大阪図書館 @中之島、設計:野口孫市/日高胖、明治37年竣工


◆135 北浜銀行本店 @北浜、設計:鈴木禎次、明治37年竣工、現存せず


◆136 大阪商船会社 @富島、設計:河合浩蔵、明治38年竣工、現存せず


◆137 大阪瓦斯会社 @中之島、設計:田辺淳吉、明治38年竣工、現存せず


◆184 大阪控訴院 @北区若松町、設計:山下啓次郎、大正5年竣工、現存せず


◆186 大阪朝日新聞社 @中之島、設計:竹中工務店、大正5年竣工、現存せず


◆190 三越呉服店大阪支店 @高麗橋、設計:横河工務所、大正6年竣工、現存せず


◇194 大阪市公会堂(中之島公会堂、大阪市中央公会堂) @中之島、設計:辰野金吾/片岡安、大正7年竣工


◆203 大阪市庁舎 @中之島、設計:片岡安/牛村喜勇/今村彦太郎、大正10年竣工、昭和57年取り壊し


◆215 大阪毎日新聞社 @堂島、設計:片岡建築事務所、大正11年竣工、現存せず


◇229 堂島ビルヂング @堂島、設計:竹中工務店、大正12年竣工、ただし改装されて面影なし


◆232 大阪野村銀行 @備後町、設計:片岡安、大正13年竣工、現存せず


◇233 大阪倶楽部 @今橋、設計:安井武雄、大正13年竣工


◆239 大同生命ビルヂング @土佐堀、設計:ヴォーリス、大正14年竣工、現存せず


◆248 大軌ビルヂング @上本町、設計:大阪電気軌道会社/大林組、大正15年竣工、現存せず


◇250 大阪府庁 @大手前、設計:大阪府営繕課、大正15年竣工


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# by nakano-shima | 2010-07-10 23:21 | ☆大阪百科☆ | Trackback | Comments(0)
都市計画道路網図(Googleマップ)
都市計画道路の「幹線街路」をGoogleマップの「マイマップ」上にトレースして、市ごとに公開しています。
随時更新。最終的な目標は、大阪大都市圏を網羅することです。

※道路網全体を眺めたいときは、航空写真(地名表示のチェックをはずす)が見やすいです。
※複数のマイマップを表示すれば、広域的な都市計画道路のつながりがわかります。
※街路の中心線をトレースしているので、道幅は表現できていません。

大阪都市計画道路(大阪市)(未完成)

北部大阪都市計画道路
 吹田市豊中市(未完成)

東部大阪都市計画道路
 枚方市(予定)、柏原市

南部大阪都市計画道路
 藤井寺市
 高石市貝塚市

阪神間都市計画道路(兵庫県)
 尼崎市(予定)、西宮市(予定)


【解説】
行政の都市計画は、「都市計画区域」ごとに定められます。大阪府内の場合、
「大阪都市計画区域」・・・大阪市
「北部大阪都市計画区域」・・・北摂
「東部大阪都市計画区域」・・・北河内・中河内
「南部大阪都市計画区域」・・・南河内・和泉(泉州)
の4区域ですが、実際は市ごとに計画は決定・管理されています。

都市計画において道路(街路)は、「都市施設」として「都市計画道路」が決定されます。
都市計画道路には、「自動車専用道路」「幹線街路」「区画街路」「特殊街路(歩行者、自転車、モノレール、路面電車)」があり、
そのうち、特に「幹線街路」が都市の骨格となっています。

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2010/06/03公開、6/18当ページ修正
# by nakano-shima | 2010-06-03 23:21 | ☆大阪百科☆ | Trackback | Comments(0)
Twitter
大阪関係のブロガーも最近はTwitterでの情報交換が多いとのことで、
アカウントをつくりました。

http://twitter.com/osaka100

情報提供などあれば、つぶやいてください(@osaka100をつけて)。
# by nakano-shima | 2010-05-30 15:20 | Trackback | Comments(3)
第二京阪道路は未完成?
第二京阪道路が今月20日に全線開通しました。
門真と京都を結ぶ国道1号のバイパスで、自動車専用道路と一般道路の部分で構成されています。

第二京阪道路(西日本高速道路)
第二京阪道路(緑立つ道)(国土交通省 浪速国道事務所)

赤いラインが第二京阪道路、波線部が今回開通した部分です。
(国交省資料より)

断面のイメージ図はこんな感じで、専用部(自動車専用道路)が高架や掘割になっており、
自動車用幹線道路の一般部、緑地帯、地域用車道の副道、自転車歩行者道が整備されました。
(国交省資料より)

今まで大阪と京都を結ぶ主要道路は、一般道の国道1号(大阪~京都)と国道171号、そして名神高速のみ。しかも、R171は北摂と京都を結ぶ路線。
どの道も慢性的な渋滞で、「京阪間にろくな道無し」という状況でしたが、
今回の第二京阪道路の開通により、高速道路、一般道路ともに、
京阪間の道路が大幅に改善されました。

国道1号の京阪間は、「京阪国道」と呼ばれていて、
現在の京阪国道は元々、旧京阪国道(現在の府道13号京都守口線)のバイパスです。
つまり、第二京阪道路は、バイパスのバイパスというわけです。

さて、第二京阪の京都側は、阪神高速8号京都線に接続し、油小路通・堀川通に直結。
これで、京都市中心部へスムーズに繋がります。

大阪側は、門真市内(門真ジャンクション)で大阪中央環状線(中環)にぶちあたり、
高速道路は近畿道と接続。一般道路は花博通に直通、中環に接続です。

大阪都心部との連絡は、
・高速道路の場合:近畿道南下→東大阪ジャンクションで阪神高速13号東大阪線
・一般道路の場合:花博通→内環→鶴見通→国道1号 など
と、どちらもダイレクトには行けません。

大阪都心と門真ジャンクションを結ぶ道路整備は、一般道路・高速道路ともに、
まだ完成していないどころか、未着工のところも多いのです。

では、将来的にはどうつながるのか。

○一般道路について
~都市計画道路網がすでに決定~

梅田新道(国道1号と2号の結節点)へは、
 ・都島茨田線(広路 8)の全線:中環~内環~野江内代
 ・桜島守口線(I.1.1 )の一部:野江内代~東野田・桜宮橋(銀橋)~梅田新道
というルートが計画されています。
都島茨田線は幅員50m、桜島守口線は幅員40mで、
後者の東野田~梅田新道は国道1号(曽根崎通)に指定されています。
※「茨田」は「まった」と読みます。

では、地図でなぞっていきます。

都島茨田線の中環~内環は、すでに道路はできていて、「花博通」と呼ばれています。


しかし、都島茨田線の内環から西側、野江内代(野江4丁目交差点)まで、
桜島守口線も野江内代から都島区役所周辺までは、未完成(未着工?)です。
都島区役所から梅田新道までは完成していて、桜宮橋(銀橋)は
新桜宮橋(新銀橋)が平成18年に開通、6車線と広い歩道(8.25m×2)を確保しています。


上記のルートが将来的に「天下の国道1号」に指定される可能性が高いです。
なお、上の2つの地図内には他にも多数の都市計画道路がありますが、割愛しています。

早期着工・完成が望まれます。


○高速道路について
~淀川左岸線延伸部の早期決定が必要~

高速道路網は広域的に考える必要があるものの、第二京阪と関わりが大きいのは、淀川左岸線でしょう。
(国交省資料より)

淀川左岸線は、湾岸線から新御堂筋までが工事中で、その先の延伸部は、未だに決定していません。
早期に決定、着工することが望まれます。
そもそも、淀川左岸線は、大阪都市再生環状道路のために、可及的速やかに完成する必要があります。



道路は広域的に考える必要があります。
不必要な交通の流入を防ぐためにも、適切に分散させることが望ましい。
都市環境の改善のためにも、道路整備はまだまだ必要なのです。

今回、第二京阪道路が全通しましたが、この道路の力を最大限に発揮するためには、
単体で完成しただけではダメなのです。

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# by nakano-shima | 2010-03-19 06:47 | ☆大阪百科☆ | Trackback | Comments(0)
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